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恒星

TRAPPIST-1

TRAPPIST-1は木星より少し大きいだけですが、地球ほどの惑星を7個も持ちます。全軌道が水星軌道より内側に収まり、公転周期は重力共鳴で結ばれています。同じ恒星を共有するため、大気の違いから軌道や質量の影響を比べられます。

代表色
#C94F45
ビジュアル素材: Procedural color fallback derived from the Cosmos Banter catalog profile

TRAPPIST-1は惑星観測にとってどんな恒星なのか?

TRAPPIST-1の半径は太陽の約12%で、木星より少し大きい程度だ。恒星が小さいため、地球ほどの惑星が手前を通ると光の約0.6%が隠れる。同じ惑星が太陽の前を通る場合より約70倍大きな変化なので、惑星の大きさや大気を調べるうえで有利だ。しかし恒星の表面には周囲より暗い黒点と明るい領域があり、フレアも起きる。恒星そのものの光が時間や波長によって変わると、その変化が惑星大気の痕跡に混ざることがある。

TRAPPIST-1は小さいため七つの惑星を見つけやすかったが、各惑星の大気を調べるには恒星の変化も詳しく把握しなければならない。表面のどこも同じように光ると仮定すると、惑星にはない気体があるように見えたり、本物の大気信号を恒星の変化だと取り違えたりする可能性がある。

  • 約40光年 太陽系からTRAPPIST-1までの距離
  • 太陽半径の約12% 木星より少し大きい恒星
  • 太陽質量の約9% 中心で水素核融合を続けられる質量
  • 約2,566K 摂氏では約2,300度の表面温度

木星と同じくらいの大きさなのに、TRAPPIST-1はなぜ恒星なのか?

天文学者はTRAPPIST-1をM8V型の超低温赤色矮星に分類する。ここで「超低温」とは、ほかの恒星に比べて温度が低いという意味だ。表面温度は約2,566K、摂氏で約2,300度で、太陽の半分以下だが岩石や金属を溶かすには十分に高い。光の多くは、人の目に見える光より波長が長い赤外線として放たれる。

大きさは木星に近いが、質量は木星の約94倍ある。同じような大きさにずっと多くの物質が詰まっているため、中心は水素をエネルギーに変える核融合を持続できるほど高温・高圧になる。核融合を続けられない惑星や褐色矮星とはここが違う。TRAPPIST-1は、恒星になれる下限に近い質量をもつ小さな恒星だ。

小さな恒星の周りでは、なぜ惑星を見つけやすいのか?

惑星が隠す恒星光の割合は、惑星と恒星の大きさの差で決まる。TRAPPIST-1の半径は地球の約13倍なので、地球大の惑星一つが恒星の丸い面のおよそ170分の1を覆う。光は約0.6%減る。地球が太陽の前を通るときより約70倍大きな変化だ。

恒星が小さく、七つの惑星も1.5日から18.8日で一周するため、前を頻繁に通る。そのため地上のTRAPPIST望遠鏡とSpitzerは七惑星を確認でき、Webbも複数回の観測を重ねて大気を調べている。隠される割合が大きくても、恒星自体が明るいとは限らない。TRAPPIST-1は太陽よりはるかに暗いため、小さな変化を確実に捉えるには多くの観測を合わせる必要がある。

惑星の大気は恒星光からどう見つけるのか?

惑星が恒星の前を通ると、一部の光は惑星の縁にある大気を通り抜ける。大気中の気体は特定の波長を吸収するので、その光では惑星がほんの少し大きく見える。研究者は惑星が恒星面にないときと通過中の光を波長ごとに分けて比べる。こうして得る結果を透過スペクトルという。

この方法は、二つの時点で本来の恒星光が同じだったと仮定する。表面全体が同じ温度なら比較は単純だが、実際のTRAPPIST-1表面は均一ではない。惑星が通った場所と、隠されずに残った場所の温度や明るさが違えば、二つの光の差には惑星大気だけでなく恒星表面の違いも含まれる。

  1. 惑星が通っていないときの恒星光を測る 光を波長ごとに分けて明るさを記録する。
  2. 通過中にもう一度測る 惑星と大気に一部を遮られた後の光を同じ方法で記録する。
  3. 二つの結果を比べる どの波長で惑星がより多くの光を遮ったかを計算する。
  4. 恒星が作った変化を除く 黒点・明るい領域・フレアが光をどう変えたかを別に計算する。
  5. 複数の観測で繰り返すか確かめる 同じ痕跡が再現した場合にだけ大気中の気体候補として検討する。

恒星表面の変化が惑星の大気に見えることはあるのか?

黒点は周囲より低温で暗く、明るい領域は周囲より高温だ。惑星がそこを直接通らなくても、恒星全体でそれぞれが占める割合によって普段の光は変わる。冷たい黒点は波長ごとに暗くなる度合いが違い、惑星大気の水などが光を吸収したような形を作ることがある。

惑星が黒点を横切ると遮る光が少なくなって観測上の明るさが一時的に上がり、明るい領域を横切ると通常より大きく暗くなることがある。フレアも短時間に紫外線・可視光・赤外線の明るさを変える。発生時刻と波長ごとの影響が異なるため、一回の観測ですべてを見分けるのは難しい。WebbによるTRAPPIST-1 bの初期観測でも、観測時期ごとに黒点や明るい領域が作ったとみられる特徴が現れた。

小さな恒星の前では、惑星が遮る光の割合が大きくなる。しかし大気を正確に知るには、惑星が隠した部分と隠していない部分の明るさの差も計算しなければならない。

恒星と惑星の信号をどう見分けるのか?

一回の通過だけでは、恒星が作った変化と惑星大気の痕跡を確実に分けにくい。研究者は異なる時期の通過を比べ、通過前後の明るさとフレアも記録する。短い間隔で二つの惑星の通過を観測すれば、恒星表面が大きく変わる前の二つのデータを比べて恒星の影響を探すこともできる。

惑星が恒星の後ろに隠れたときに全体の光がどれほど減るかを測ると、惑星の昼側が出す熱も分かる。これは惑星が前を通るときとは別の情報だ。複数の波長と観測方法が同じ大気の説明を示すかを比べる必要がある。NASAは、惑星によっては大気を確実に見分けるために数年かけて数百回の通過観測が必要になる可能性があると説明する。これは確定した回数ではなく、恒星の変化がもたらす難しさの見積もりだ。

古い恒星でもフレアは起こるのか?

TRAPPIST-1の年齢は約76億年と見積もられ、実際には約22億年ほど若いか古い可能性がある。太陽より古いが、年齢が高いからといって磁気活動が消えるわけではない。赤色矮星はゆっくり変化するため、非常に長い間、磁気活動とフレアを続けることがある。

この恒星は暗いため、惑星が適度な量の光を受けるには近くを回らなければならない。七惑星はすべて、水星が太陽を回る距離より恒星に近い。フレアの紫外線とX線は近い惑星の大気分子を変え、一部の気体を宇宙へ逃がすことがある。ただしフレアが見えたというだけで、特定の惑星の大気が失われたとは断定できない。初めの大気の厚さや、磁場、内部から補われる新しい気体によって結果は変わる。

このページの恒星画像は、TRAPPIST-1表面を詳しく撮影した写真でも、人が見る実際の色でもない。暗い斑点と明るい領域は、恒星光の変化を説明するために描かれている。観測で確認されているのは、恒星全体の大きさ・質量・温度と、時間による光の変化だ。

出典

測定値

物理的特性

直径
≈ 165,854.9 km算出値
平均半径
82,927.4 kmモデル推定値
質量
1.786E29 kgモデル推定値
平均密度
≈ 74,750.137 kg/m³算出値
表面重力
≈ 1,733.024 m/s²算出値
脱出速度
≈ 536.1 km/s算出値
恒星自転周期
NaN不明
公転周期
NaN不明
平均温度
2,566 K (2,292.9°C)モデル推定値
表面圧力
NaN不明
軌道長半径
NaN不明
軌道離心率
NaN不明
自転軸の傾き
NaN不明
直感的な比較

数字で体感する

地球の体積に換算 · 計算値
2,205.31
平均半径を球と仮定した学習用の計算です。
70 kgの人が受ける重力 · 計算値
地球の約176.72倍
地球で70 kgの人は、この天体の基準面では約12,370.35 kg相当に感じます。
物質

組成

レビュー済みの組成情報がありません。