Kepler-90 dとfは何が違うのか?
Kepler-90 fの半径は地球の約2.88倍で、内側にあるdは約2.87倍である。両惑星の大きさはほぼ同じだが、fが受けるエネルギーはdの約37%である。同じ星を回っており、年齢と大きさも似ているため、受けるエネルギーの差が大気にどのような影響を与えるか比較するのに良い対象である。しかし、両惑星の実際の質量と大気はまだ測定されておらず、その差がどのような結果をもたらしたかは分からない。
- 約124.91日 反復通過で測定したfの公転周期
- 地球の約2.88倍 通過の深さと星の大きさから求めたfの半径
- 地球の約6.8倍 fが受けると計算した恒星放射量
- 約2.7倍 dがfより多く受ける恒星エネルギー
同じ星を回る二つの惑星はなぜ比較しやすいのか?
惑星がどれだけ星の光を遮るかは、惑星と星の大きさの比率によって決まる。dとfは同じ星の前を通るため、中心となる星の半径が修正されると、両方の惑星の半径もほぼ同じ割合で変わる。星の大きさに誤差があっても、二つの惑星を互いに比較する場合、その影響は小さくなる。現在の代表値で計算すると、fはdより約0.35%大きく、二つの惑星が遮る星の光の差は約0.7%にすぎない。
この差は二つの半径の測定誤差よりもはるかに小さい。したがって、どちらの惑星が実際に大きいかを問うよりも、現在の観測では二つの惑星の大きさを区別するのは難しいと言うほうが正確である。重要な点は、同じ星を回る二つの惑星の大きさが観測誤差の範囲内でほぼ同じであることである。
dとfは同じ量の星光を遮るため、大きさはほぼ同じと判断される。しかし、二つの惑星の岩石核とガスがそれぞれどれくらい存在するかはまだ分からない。
dとfの質量はどう推定したのか?
NASAの系外惑星アーカイブには、dが約8.60地球質量、fが約8.65地球質量と記載されている。数字だけを見ると半径だけでなく質量も同じペアのように見える。しかし、この2つの値は、星の揺れや惑星同士の重力効果をそれぞれ測定した結果ではない。この2つの半径に同じ質量-半径関係を適用して得られた予想値である。
2つの惑星の半径がほとんど同じなので、同じ統計手法を適用すると質量も似た値が出る。この推定質量で平均密度を計算しても、2つの惑星は似た結果になるしかない。従って、サイズと質量、密度がそれぞれ別々に測定されてすべて同じという意味ではない。実際には測定した半径の一つを基に質量と密度を順に計算した結果である。
- 星光の減少量 dとfが同じ星光をほぼ同じ量だけ遮っている事実を測定する。
- 半径の計算 星の半径を適用して、dは地球の約2.87倍、fは約2.88倍と算出する。
- 質量の推定 似た大きさの他の惑星の統計から、dは地球の約8.60倍、fは約8.65倍と推定する。
- 今後必要な測定 2つの惑星の重力が星や近隣の惑星に与える影響を別々に観測して、実際の質量を求める必要がある。
受けるエネルギーが違うと温度はどれほど変わるのか?
dは地球の約18.2倍、fは約6.8倍に相当するエネルギーを星から受け取る。エネルギーは約2.7倍の差があるが、単純に計算した温度はdが約520K、fが約407Kで約1.28倍の差である。温度が上がるほど惑星が宇宙に放出する熱も非常に速く増加するため、受け取るエネルギーが2.7倍だからといって温度も2.7倍になるわけではない。
この計算は2つの惑星がどれほど異なって加熱されるかを比較するだけで、実際の気温を測定したわけではない。雲の量や表面が光を反射する程度、大気成分、昼の熱が夜に移動する程度が異なれば、実際の温度差も異なる。2つの惑星の大気と表面はまだ観測されていない。
強い星の光は惑星の大気にどのような影響を与えるのか?
ケプラーが発見した惑星の中には、地球の約1.5~2倍の大きさのものは比較的少ない。それより大きい2~3倍の大きさの惑星は、岩石核の上に水素やヘリウムのような軽いガスがある場合が多いと解釈される。星が作られた初期には、強い紫外線やX線が惑星のガスを宇宙に逃がす可能性があり、星に近い惑星ほどより大きな影響を受ける可能性がある。dとfは大きさが似ている一方で受けるエネルギーが大きく異なるため、この説明を比較するには良い対象である。
しかし、大きさが同じだからといって、最初から同じ量のガスを持っていたという意味ではない。より多くのエネルギーを受けるdがfと同じ大きさで残るためには、dの岩石核がより重いか、最初の大気がより厚かった可能性がある。二つの惑星が最初から異なる物質で作られていた可能性もある。現時点の資料だけでは、どの説明が正しいかは分からない。複数の惑星で見られる一般的な傾向を、dとfの実際の歴史に当てはめるべきではない。
ページに見える色や雲は観測写真ではなく、理解を助けるための図である。dとfの半径は通過観測で求めたが、質量は他の惑星の統計から推定した値である。受けるエネルギーや計算上の温度も星の値や軌道、単純な熱条件を使用した結果であり、実際の大気状態ではない。
二つの惑星の違いを確かめるには、さらに何を測る必要があるのか?
dとfの実際の質量を測定すれば、半径がほぼ同じ場合に平均密度も同じかどうかを初めて独立して比較することができる。密度が異なれば、岩石核とガス層の比率も異なる可能性が高い。複数の時点の通過時間をまとめて分析したり、惑星の重力によって星が動く速度を長期間測定する方法もあるが、遠くて暗いKepler-90では小さな変化を区別するのは難しい。
二つの惑星の大気を通過した星明かりまで観測すれば、受けるエネルギーの差に応じて分子や雲、熱の移動がどのように変わったかを比較することができる。今確実に知っているのは、二つの惑星の大きさがほぼ同じで、fがdよりはるかに少ないエネルギーを受けているという事実である。内部構造が同じか、大気が互いに異なるかは、まだ確認されていない。
出典
- NASA Exoplanet Archive — Kepler-90 d and f Parameters and Mass Provenance
- Astronomy & Astrophysics — The Planetary System to KIC 11442793
- The Astronomical Journal — A Gap in the Radius Distribution of Small Planets
- The Astrophysical Journal — The Evaporation Valley in the Kepler Planets
- Monthly Notices of the Royal Astronomical Society — Testing Exoplanet Evaporation with Multitransiting Systems
- The Astrophysical Journal — Probabilistic Mass–Radius Relation
- NASA Science — Kepler Transit Method